鈴木ドナ登場!
『マンマ・ミーア!』京都公演がスタートし、2か月になろうとしている。ドナ役は樋口さん小休止。現在、鈴木ほのかさんがドナを演じている。鈴木さんは歌唱力はもちろんのこと、滑舌もナチュラルで、いつ観ても「安堵」する。恐らく、浅利代表の翻訳の意図することを忠実に表現しているのは鈴木ドナなんだと思う。
どこにでもいる、普通のアラフォー像
鈴木さんの畏怖堂々たる、それでいて”超自然的なドナ”は、日本国内どこにでもいるアラフォー女性の等身大そのものだ。力むことなく、喜怒哀楽を、いとも簡単に表現できる鈴木さんは、確かに、今までのドナ像とは明らかに違う。鈴木さんのナチュラルな姿勢が功を奏して、『ドナ&ザ・ダイナモス』のターニャ、ロージーも、柔らかく見えてくるのは不思議だ。LIVEは演じる俳優の違いで、こんなにも変わるものかと、改めて痛感した次第だ。ドナやターニャ、ロージーと同じ年代の女性には、とても親しみやすく感じられるのではないだろうか?名古屋公演で観た鈴木さんよりも、京都公演の方が、確実にバージョンアップしている。京都と言う地の利ゆえか?終始安心して観られること。鈴木さんの力量を図る上で如実に現している。「どこにでもいる、普通のアラフォー像」。是非とも、鈴木ドナを京都で観てほしい。
谷口ソフィとの相性もバッチリ!
鈴木さんが演じるドナは、娘ソフィ役の谷口さんにも大きな影響を与えている。第二幕「アンダー・アタック」の後、口喧嘩するシーン。どうしても力んでしまいがちだ。だが、この二人が演じるドナ&ソフィは、どこにでもいる普通の親子を彷彿させる。谷口さんはまるで、広い海を自由に泳ぐがごとく、イキイキとしている。今後の二人の活躍に注目したい!
東北震災が起こって今日で9か月目だ。昨年の今頃は東京公演がロングランになることが確実視されていただけに、京都公演を観るたびに、何とも言えない不思議な感覚に陥る。京都公演は男性客が多いのも他の公演先とは違う。古都京都と『マンマ・ミーア!』は巧くマッチしているのだろう。
劇団四季『マンマ・ミーア!』。10年目に突入した。
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