試合に集中する為にテンションを高めていた「アナトリー」の背後では、様々な謀略が蠢いていた。「フレディ」のマッケンロー(元テニスチャンピョン)並の気性と悪態。彼の一連の行動は“芝居”なのか?それとも“本当の彼の姿”なのか?「アナトリー」の妻「スベトラーナ」の突然の登場。亡命を拒まれた「スベトラーナ」がどうして来られたのか?「スベトラーナ」登場のテレビの映像は月着陸のようなトリックなのか?それとも「フローレンス」復讐の為に、わざわざ命を賭けてやってきたというのか?そんな「フレディ」と「スベトラーナ」に揺さぶられる「フローレンス」。しかし、試合は刻一刻と近づいてきた。
そんな“もう一つの世界”があるとは露知らず、『チェス・マッチ』の決勝戦がとうとう始まった。「モロコフ」と「フレディ」が何やら会話を交わしている。恐らくは「アナトリー」を落とし入れる企てに違いない。「フローレンス」は恋人「アナトリー」が敗戦を強いる圧力をかけられている事実を知らずに、緊迫したゲームを見つめている。
「アナトリー」の集中力は凄まじいモノだ。ロボコップのような「チェスマシーン」の対戦相手を、どんどん、どんどん、追い詰めて行く。これが、理想の「CHESS」だと言わんばかりに。「アナトリー」は、ふと思った。俺は〝過去〝のチャンピョンじゃないんだ、今も、未来も…ずうっと「チャンピョン」で居続けるのだと…。そう思うと、何とも言えない幸福感が襲ってくるのであった。私生活は確かに、あまり努力したとは言えない。しかし、「CHESS」のプロ・プレイヤーとしての生活だけに限定するとすれば、「アナトリー」は『ザ・ウィナー』だった。私生活を疎かにしても『CHESS・チャンピョン』として成功したことに、「アナトリー」は何にも増して変えられない満足感に浸る。試合は「アナトリー」の勝利となった。だが、どうしたと言うんだ?彼は、試合中抱いてきた恍惚感とは裏腹に違和感を感じ始める。「フレディ」「モロコフ」「アービター」…妻「スベトラーナ」、恋人「フローレンス」。突然、脳裏に彼ら・彼女達との思い出が蘇る。走馬灯とは、こういうことを言うのだろう。そして、「アナトリー」は、今までに彼が味わったことがないモノ〜虚無感〜に襲われる。一体、どうしたと言うのか?会場の絶賛、チャンピョンとしての栄光。全て、手に入れたではないか!しかし「アナトリー」は気づいてしまう。努力して手に入れたはずの栄光、でも、失ったものも多い。栄光を掴む為に、自分はいかに愚かなことをしてきたのか?勝利への執念は所詮「野望」にすぎず、何もかもが自分に身勝手さの為せる技だったと。それがわかった時、「アナトリー」は自分で自分自身を責め始めていた。そして、自身を軽蔑する…。
「スベトラーナ」も同様だった。「フローレンス」に自分の夫を奪われ、「アナトリー」を陥れたい一派と協力して、今日、ここにやってきた。だが、夫は『CHESS・チャンピョン』であることは間違いないが、「アナトリー」も所詮、一人の人間なのだ。結局「アナトリー」と「スベトラーナ」の和解のチャンスは絶たれた。「スベトラーナ」は悲痛のうちに、「アナトリー」への復讐、「アナトリー」を「フローレンス」から奪い返すことを諦める…。たかがチェス、されどチェス。一連の戦いで一体、誰が幸せになったと言うのか?そして、「アナトリー」と「フローレンス」の間にも亀裂が走り始めるのであった。
「アナトリー」は生まれて初めて、自分で自分を見つめ、新たな人生を歩み始めた。だが、「フレディ」は相変わらずだった。「フレディ」の全ての企ては失敗と終わった。「フローレンス」と「アナトリー」の関係がダメになっても、「フローレンス」は、自分の元へは決して戻って来なかった。「フレディ」は、ますます憎悪を抱くようになっていた。「フレディ」の新たな目標は「フローレンス」と「アナトリー」への復讐と化した。一方、「モロコフ」は自分の将来のことを心配し、任務に失敗した部下の処置と自分の未来を天秤にかけていた。
エピローグ:「フローレンス」と「アナトリー」。本当に二人の関係は終わってしまったのだろうか?「フローレンス」も「アナトリー」も離れ離れになっている。だが、二人の気持ちは同じ???互いに心をかけ合い、これはハッピーな事件だったと回想していた。「チェス・ゲーム」と同様に、恋愛も様々なバリエーションで進展して行く。あの時のこうしておけば、よかった。あの時、どうして、あんなことしてしまったのだろう?あの時、勇気を出して告白してよかった。などなど。すべての恋愛の数だけ、ストーリーがある。そして、チェス・ゲーム同様に、駒の進め方を一つ間違っただけで、その後の二人の運命も変わってくる…。恐らく、「フローレンス」と「アナトリー」の恋愛も、どこでどうボタンをかけ違いてしまったのか?膠着状態に陥ってしまったのであろう。
「それでも、なお、私たちはフリをし続ける。私たちの物語はハッピーエンディング」二人の歌が終わったところで、「フレディ」が「フローレンス」に近づこうと…。一体、何が起こるのか?それは… FIN
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★ You And I (Reprise) ★
【アナトリー】
Knowing I want you
Knowing I love you
Cannot compare
With my despair
Knowing I’ve lost you
【フローレンス】
I’ve been a fool to allow
Dreams to become
Great expectations
【アナトリー】
How can I love you so much
Yet make no move?
【双方】
There will be days and nights
When I’ll want you more than I want to
More than I should
Oh, how I want you
You and I we’ve seen it all
Chasing our hearts’ desire
But we go on pretending
Stories like ours
Have happy endings
【アナトリー】
You could not give me
More than you gave me
I don’t know why
I’m standing by
Watching this happen
【フローレンス】
I won’t look back anymore
And if I do-just for a moment
【アナトリー】
I can’t imagine a time when I won’t care
【双方】
But here we are today, and it’s over
Hold me and tell me
We’ll meet again
Why is it over?
You and I
We’ve seen it all
Chasing our hearts’ desire
But we go on pretending
Stories like ours
Have happy endings
★【東京公演】青山劇場★
S席 11,000円 A席 8,000円 B席 5,000円 (全席指定・税込)
青山劇場
2012/1/26(木) ~ 2012/1/29(日)
26(木) | 27(金) | 28(土) | 29(日) |
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– | 13:30 | 13:00 | 13:30 |
18:30 | 18:30 | 18:00 | – |
- 梅田芸術劇場(東京) 03-3503-5815
チケットぴあ | 発売日初日特電10:00~18:00 0570-02-9540 発売日以降 |
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ローソンチケット | 発売日初日特電10:00~18:00 0570-084-659 発売日以降 |
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CNプレイガイド | 発売日初日特電 0570-08-9944 発売日翌日以降 |
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イープラス | パソコン・携帯からのお取扱いのみとなります。 | |
東京宝塚劇場チケットカウンター | 【販売期間】2011年12月6日(火)~2012年1月22日(日) ※窓口販売のみ |
☆【大阪公演】梅田芸術劇場メインホール☆
- S席 11,000円 A席 8,000円 B席 4,000円 (全席指定・税込)
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梅田芸術劇場メインホール
- 2012/2/10(金) ~ 2012/2/12(日)
10(金) 11(土) 12(日) – 13:00 13:30 18:30 18:00 - 梅田芸術劇場メインホール 06-6377-3800
チケットぴあ | 発売日初日特電10:00~18:00 0570-02-9550 発売日以降 |
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ローソンチケット | 発売日初日特電10:00~18:00 0570-084-659 発売日以降 |
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CNプレイガイド | 発売日初日特電 0570-03-9944 発売日翌日以降 |
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イープラス | パソコン・携帯からのお取扱いのみとなります。 |