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劇団四季 マンマ・ミーア! WATERLOO RADIO

劇団四季『マンマ・ミーア!』⑳手をすり抜けて(スリッピング・スルー)

劇団四季『マンマ・ミーア!』は順調なようです。

僕の持論ですが恐らく首都圏の人は全員コロナ菌が体内にあると思います。しかし何かの理由で発症しないだけです。これは「ヘルペス」と似ているのではないでしょうか?ヘルペスは普段は僕たちの「頭の中」に隠れています。しかし風邪をひいたり、免疫が落ちたりすると「この人やばい!他の人の頭の中に逃げなければ!」とヘルペスは口から逃げ出そうと慌てます。その為、風邪をひいたりすると唇にヘルペスができたりするのです。新コロナも我々のどこかに潜伏していて「換気が悪い」ところでしゃべると、新コロナウイルスは、つばや唾液に便乗して他人の中に入り発症するのではないでしょうか?

『マンマ・ミーア!』このまま無事に続くことを祈ります。

本日は「手をすり抜けて」(スリッピング・スルー)です。

ハリーとドナが昔に返って楽しんでいるとソフィがドナのもとにやってきた。ハリーは出ていき、ソフィは花嫁衣裳をドナに見せる。ソフィとドナは和解する。これからお嫁さんになるソフィを見て、ドナは懐古する。20年間の苦労や悲しみも何もかもが思い出したのだ。あの子供だったソフィが今や花嫁なんて・・・。ドナはソフィの髪をときながら、母としての悲しみを味わう。そして、ドナはソフィに、花嫁衣装に体を通すように提案する。花嫁衣装を着たソフィは、美しかった。母と娘。永遠にこの関係は変わらずとも、ソフィは母の元をもうすぐ去る…

<ツウの観方>

・ソフィとドナはどのようにして和解するか?

・ドナはソフィに何をしてあげるか?

・ソフィの花嫁衣装にドナは何かすようとするが、何をしようとするのか?

・ソフィの花嫁衣装はどのような形をしていたのか?

・最後に二人はどうなるのか?

 

<ドナ>
鞄持ち 出かけて行くのを
見送ってる 虚ろな私
毎朝 涙こみ上げてくる
後ろ姿 見つめ
きっと帰ってきてね お願い
そばにいて欲しい どうか
手の中にいても 不安
可愛い あなた

 

この手をすり抜ける 抱いてるのに
幸せと 喜びが
この手をすり抜ける
この子を知ることが
大切な願いなの それなのに
この手をすり抜ける

 

<ドナ>
朝には 二人
向かいあって 食事を
眠そうなあなた 嬉しい私
素敵な時も
この手をすり抜ける
いろんな約束を したのに
守れなかった 私そう

<コーラス>
この手をすり抜ける

<ドナ>

仕方なく 嘘をついた 忙しくて
<ドナ/コーラス>
この手を すり抜ける 抱いてるのに
幸せと 喜びが
この手をすり抜ける
この子を知ることが
大切な 願いなの それなのに
この手をすり抜ける
<ドナ/ソフイ>
時よ どうか止まって お願い
子供はいつか 去る
<ドナ/ソフイ/コーラス>
この手すり抜け

 

<ドナ>
鞄持ち 出かけて行くのを
見送ってる 虚ろな私

 

DONNA:
Schoolbag in hand
She leaves home in the early morning
Waving goodbye
With an absent-minded smile
I watch her go
With a surge of that well-known sadness
And I have to sit down for a while
The feeling that I’m loosing her forever
And without really entering her world
I’m glad whenever I can share her laughter
That funny little girl

Slipping through my fingers all the time
I try to capture every minute
The feeling in it
Slipping through my fingers all the time
Do I really see what’s in her mind
Each time I think I’m close to knowing
She keeps on growing
Slipping through my fingers all the time

Sleep in our eyes
Her and me at the breakfast table
Barely awake
I let precious time go by
Then when she’s gone
There’s that odd melancholy feeling
And a sense of guilt
I can’t deny
What happened to the wonderful adventures
The places I had planned for us to go
Well some of that we did
But most we didn’t
And why I just don’t know

Slipping through my fingers all the time
I try to capture every minute
The feeling in it
Slipping through my fingers all the time
Do I really see what’s in her mind
Each time I think I’m close to knowing
She keeps on growing
Slipping through my fingers all the time

DONNA & SOPHIE:
Sometimes I wish that I could freeze the picture
And save it from the funny tricks of time
Slipping through my fingers –

DONNA:
Schoolbag in hand
She leaves home in the early morning
Waving goodbye with an absent-minded smile
Last Update: June, 10th 2013

 

★キャラクター


◆ドナ・シェリダン
本作の主人公。シングルマザー。一人娘のソフィを育てながら、ギリシャのエーゲ海に浮かぶ小さな島で「サマー・ナイト・シティ・タヴェルナ」という島唯一のホテルを女手一つで切り盛りする。かつては、「ドナ&ザ・ダイナモス」という人気ロックバンドのリードヴォーカルとして多くの男性を虜にした。

◆ソフィ・シェリダン
20歳になるドナの一人娘。母を手伝いながら、島を訪れたスカイという若者と婚約、結婚式を挙げようとしている。素直で明るい性格。父親不在の環境で育ったこともあり、人一倍幸せな家庭への願望が強い。結婚式に父を呼ぼうと画策したことが、ドラマの発端となる。

◆ターニャ
ドナの旧友で、「ドナ&ザ・ダイナモス」のメンバー。スタイル抜群でお金が大好き。色香を武器に、資産家と結婚しては離婚を繰り返すという奔放な女性だが、ドナとロージーとの女の友情には厚い一面も。

◆ロージー
ターニャと同じく、「ドナ&ザ・ダイナモス」のメンバー。ターニャとは対照的に派手で女性的なアピールを好まず、「結婚なんてする気がしれない」と独身を貫く。だが、内面では、理想の男性を待ち続ける女性らしいチャーミングさも併せ持つ。

◆サム・カーマイケル
建築士で、「サマー・ナイト・シティ・タヴェルナ」を建設した男性。かつて島を訪れドナと恋に落ちるが、帰国とともに二人の物語は終わりを告げた。現在は、二児の父。

◆ハリー・ブライト
ロンドンのエリート銀行員で、パリに留学中にドナと知り合い恋に落ちる。文化的生活を好み、歌を愛する。既婚だが子どもはいない。

◆ビル・オースティン
作家。旅の途中に立ち寄った島で、ドナと出会う。世界中を旅する渡り鳥のような生活のため、結婚という選択肢を意図的に避けている。

◆スカイ
証券取引所で働いていたビジネスマンだったが、都会での生活に疲れ、エーゲ海の小島へとやってきた青年。ソフィと恋仲になり、結婚することになる。ソフィを深く愛しており、若者らしく生真面目で潔癖な結婚観の持ち主。
*イラスト提供:劇団四季

 

★なおチケットは

8月23日日曜日公演分まで発売されております。是非チケットをゲットして会場でお会いしましょう!

https://www.shiki.jp/stage_schedule/?aj=0&rid=0050&ggc=0918#202007

 

★KAAT神奈川へのアクセスは以下のとおりです。

https://www.shiki.jp/theatres/0918/

ABBA「Slipping Through My Fingers」

Schoolbag in hand
she leaves home
in the early morning
waving goodbye
with an absent-minded smile
I watch her go
with a surge of
that well-known sadness
and I have to sit down
for a while
the feeling that I’m
losing her forever
and without really
entering her world
I’m glad whenever I
can share her laughter
that funny little girl

 

Slipping through my fingers
all the time
I try to capture
every minute
the feeling in it
slipping through my fingers
all the time
do I really see what’s
in her mind
each time I think
I’m close to knowing
she keeps on growing
slipping through my fingers
all the time

 

Sleep in our eyes
her and me
at the breakfast table
barely awake I
let precious time go by
then when she’s gone
there’s that odd
melancholy feeling
and a sense of
guilt I can’t deny
what happened to the
wonderful adventures
the places I had
planned for us to go
well some of that we did,
but most we didn’t
and why I just don’t know

 

Slipping through my fingers
all the time
I try to capture
every minute
the feeling in it
slipping through my fingers
all the time
do I really see what’s
in her mind
each time I think
I’m close to knowing
she keeps on growing
slipping through my fingers
all the time

 

Sometimes I wish
that I could freeze
the picture
and save it from
the funny tricks of time
slipping through my fingers

 

Slipping through my fingers
all the time

 

Schoolbag in hand
she leaves home
in the early morning
waving goodbye
with an absent-minded smile

 

 

「スリッピング・スルー」(筆者訳)

スクール バッグを手に下げて

朝方 早く 彼女は家を出る

バイバイと手を振り

放心したような笑みを浮かべて

出かけて行く彼女を見送りながら

私の胸には あのよくある悲しみが

押し寄せてくるの

それでしばらく腰かけて 想ってみたりする

私はあの子を永久に

見失ってしまうんじゃ

ないかしらと

あの子の世界に ちっとも入って行けないまま

あの子と一緒に笑えたら いつだって

私はうれしいのにね

あのおかしな可愛い娘と一緒に

 

寝ている間に

私の指の間をすり抜けていってしまうのよ

いつも いつも

私は いつでも いつでも

彼女の気持を捕えようとするんだけれど

なぜかすり抜けていってしまうのよ

この指の間から いつだって

あの子の心の中を 私は本当に見えているかしら

そう思ってみるたびに

私はもう一歩 理解したつもりになるけど

あの子はどんどん成長していくのね

私の手からすり抜けて

いつも 絶え間なく

 

寝ぼけ眼の私たち

あの子と私

朝食のテーブルについてからも

私はほとんど気づかずに

大切な時をただ過ごしてしまっている

そうして あの子が出かけて行ったあと

あの妙に憂うつな気持が残る私

そして否定できない罪悪感

あのすてきな冒険は一体どうなったの

二人で行くために計画していた場所

そのいくつかは実行したわね

でもまだほとんどが叶えられていない

何故 私にはわからないの

私の手からこぼれ落ちていく大切なことが……

 

ときには いっそのことこんな光景を

凍らせてしまって

時の仕掛けたおかしな罠に引っかからないよう

大事にしまって置けたらと思うのよ

スクール バッグを手に持って

あの子は家をあとにする

朝早いうちに

さよならと手を握って

顔にはぼんやりとした笑みをうかべながら

 

 

★解説(筆者著書『ABBAザ・ディスコグラフィ』より)Recording commenced 16 March 1981

かつてビヨルンとアグネタがまだ夫婦だった頃、ビヨルンはABBAの楽曲制作であまりにも多忙を極め、子育てはアグネタにまかせっきりだった。そんなある日(1980年)娘リンダを見送ったビヨルンは、途中で何度も何度も振り返り手を振るリンダの姿を見て、胸が締め付けられる思いになった。今まで味わったことのない悲しさと寂しさ。そう、リンダは、赤ちゃんからあっという間に大きくなり、やがては自分(親)の元を離れていくのだ。それはビヨルンにとって、今まで親として何もしてこなかった後悔と、いずれはどこかの男に奪われ、自分のそばから離れて行ってしまう親ならではの悲しみが一瞬のうちに襲ってきたのだ。「あの子はどんどん成長していくのね、私の手からすり抜けて…」もう一人の本当の親のアグネタがいつも以上に情感を込めて歌い上げている。ミュージカル『マンマ・ミーア』では結婚式直前、ドナとソフィがようやく仲直りし、歌い上げているが、実は、この詩はビヨルンの感情を表現した作品である。だが詩の内容にあるように、誰でも涙するシーンであり、『マンマ・ミーア!』では、観客席から、すすり泣く声が一番聴こえるシーンだ。


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