ABBAのビヨルンが会長を務めるCISAC（著作権協会国際連合）は、生成AIが音楽および視聴覚産業に与える影響について、初の世界的な経済研究を完了しました。この研究結果は2024年12月4日に発表され、前日の12月3日にはオンライン記者会見が行なわれます。
このイベントでは、ビヨルンと研究を担当したPMPストラテジーのチームが、生成AIがソングライターや作曲家、翻訳者、監督、脚本家などのクリエイターの収益に数十億ドル規模の影響を及ぼす可能性について議論します。
プログラムのハイライト:
- PMPストラテジーの調査結果の発表: 新興のAIコンテンツ市場の規模に関する経済予測や、クリエイターの収入損失とAI企業の収益成長傾向の分析が行なわれます。
- パネルディスカッション: CISAC会長のビヨルン、副会長で映画監督のアンヘレス・ゴンサレス＝シンデ・レイグ氏、理事長のマルセロ・カステロ・ブランコ氏、事務局長のガディ・オロン氏が参加します。
- 質疑応答セッション
この研究は、600万人のクリエイターを代表する世界最大の著作権団体ネットワークであるCISACによって委託されました。人間が創作した作品がAIコンテンツ市場を支えていることを踏まえ、政策立案者に対しこれらの作品を保護するよう求めています。
CISACの年次報告書では、AI技術が現在のトレンドにおいて重要な議題となっていることが明らかにされています。ビヨルンはその序文で、「AIはクリエイティブセクターにこれまでで最大の革命をもたらすでしょう。準備するためには、今すぐ行動しなければなりません。事態の推移をただ待つだけではいけません」と述べています。
また、ビヨルンとオロン氏は、EUのAI法を重要な第一歩として評価しています。オロン氏は、「著作権とクリエイターの利益は、以前よりも政府の議題に上がっていますが、まだ教育とアドボカシーの面でやるべきことがたくさんあります」と述べています。
CISACは以前にも、AIに関する規制の要望をまとめた公開書簡を政策立案者に提出し、他のクリエイティブ業界団体と共にその見解を示しています。
この研究は、生成AIがクリエイターの収益に与える影響を理解し、政策立案者が人間の創造性を保護するための適切な措置を講じるための重要なステップとなるでしょう。
