スウェーデンのバンドABBAは、1975年のこの日にスタジオ入りし、彼らの象徴的な楽曲「マンマ・ミーア」をレコーディングしました。
この曲は、同年9月にリリースされた彼らの3枚目のアルバム『ABBA』のリードシングルとなり、世界的なヒットを記録しました。そして、時を経ても愛され続け、最終的にはバンドの大ヒットミュージカルのタイトルにもなりました。
もともとこの曲は、イギリスのグループ「ブラザーフッド・オブ・マン」に提供されましたが、彼らはこの楽曲を断りました。その後、ABBA自身が録音することになりましたが、最初はシングルとしてリリースする予定はありませんでした。
アルバムのプロモーションのために、4本のプロモーションビデオが制作されました。当時、プロモーションビデオというものはまだ新しいコンセプトであり、ABBAはシンガーたちの顔を並べて映し出すという独自のスタイルを確立しました。
この楽曲とビデオはオーストラリアで特に人気を博し、ABBAは同国で熱狂的なファンを獲得しました。その結果、この曲がシングルとしてリリースされることが決定されたのです。
「マンマ・ミーア」はオーストラリアのチャートで10週間にわたって1位を獲得しました。現在ではABBAの代表曲のひとつとされており、オーストラリア映画『プリシラ』や『ミュリエルの結婚』にも使用されています。
ABBAの成功のはじまり
「マンマ・ミーア」は、ABBAにとって初期のヒット曲のひとつでした。彼らは前年の1974年に「恋のウォータールー」でユーロビジョン・ソング・コンテストに優勝しましたが、当時はまだ本格的なバンドとしては認識されていませんでした。
アルバム『ABBA』には、「アイ・ドゥ・アイ・ドゥ」や「SOS」といったヒット曲も収録されていました。このアルバムを皮切りに、彼らは数々のヒットを生み出し、1970年代から1980年代初頭にかけて世界中のチャートを席巻し、ワールドツアーを行うほどの成功を収めることになりました。