以降10年間で、「ダンシング・クイーン」「マンマ・ミーア」「テイク・ア・チャンス」など、今なお愛され続ける名曲を次々と生み出し、世界中で3億8000万枚以上のレコードを売り上げた、史上最高の音楽アーティストのひとつとなりました。
ビヨルン「ABBAという名前は“バカげている”と思っていた」
とはいえ、「ABBA」という名前が今ではポップグループの代名詞のようになっている一方で、その由来は決して華やかなものではなかったといいます。
ビョルン本人も「この名前はバカげている」と語っており、本気で採用するつもりではなかったのです。
「当初、僕たちはもっと格好いい名前をつけようとしていました。たとえば『The Northern Lights(オーロラ)』とか。でも最終的には、ABBAという名前に落ち着いたんです」。
*この人気グループは1972年に結成された(画像:AFP/ゲッティ経由)。
名前の由来は単純明快
ABBAというバンド名は、実はとても単純な仕組みで決まったもの。
それぞれのメンバーのファーストネームの頭文字を取った頭字語(アクロニム)だったのです:
- A:アグネタ・フェルツコグ(Agnetha Fältskog)
- B:ビヨルン・ウルヴァース(Björn Ulvaeus)
- B:ベニー・アンダーソン(Benny Andersson)
- A:アンニ=フリード・リングスタッド(Anni-Frid Lyngstad)
ビヨルン(79歳)はこう続けます:
「僕たちには選択肢がなかったんです。僕としては『ABBA』なんてバカみたいだと思っていたし、今でもそう思ってる(笑)。『ローリング・ストーンズ』みたいなクールな名前がいいと思ってました」。
このエピソードは、ビョルンが出演した「Rosebud」ポッドキャストで語られました。
DJたちが名前を短縮したのが始まりだった
ABBAの初期、メンバーはスウェーデン国内でそれぞれがすでに有名人でした。
そのため、バンドとして最初のレコードは「Agnetha, Benny, Björn and Anni-Frid」名義でリリースされました。
「でも、ラジオDJたちや、レコード会社のスタッフがこの長ったらしい名前に飽き飽きしていたんです。想像できますよね?
それで彼らが、それぞれの頭文字を取って『ABBA』と略し始めたんです」。*彼らは長い空白期間を経て、2016年に再び共演した(画像:ゲッティ)。
活動停止と再結成、そして最新アルバム『Voyage』
ABBAは1982年に活動を休止し、メンバーそれぞれがソロ活動に専念しました。
その後、2016年に一時的な再結成を果たし、2021年には約40年ぶりとなる新曲制作を発表しました。
最新アルバム『Voyage』では、クリスマスソングを含む新曲が収録され、以下の3つのシングルがリリースされました:
- I Still Have Faith in You(今もあなたを信じている)
- Don’t Shut Me Down(私を拒まないで)
- Just a Notion(ただの思いつき)