世界第3位の音楽輸出国であるスウェーデンに、5月6日“音楽の殿堂”ともいえるミュージアム、その名も『ABBA・ザ・ミュージアム』がオープンした。まず目立つコステュームは、1974年4月6日『ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト』で、スウェーデン代表として優勝したときに身につけていたもの。
開館前日のオープニングセレモニーには、スウェーデンのアーティストを始め、大勢のメディアが集まった。セレモニーでは、スウェーデンの人気アーティストによる数々のABBAのヒット曲やダンスが披露され、打ちあがった花火ともに最高の盛り上がりをみせた。
ミュージアムを入ると、まるでABBAの黄金時代にタイムスリップした気分になってくる。ここには、1970年代に彼らが着用したステージ衣装や、楽器などが展示されている。衣装の多くは、ABBAのメンバーがミュージアムに寄付している。他にも、グループの男性二人、ビヨルンとベニーが実際にツアーで使った車なども置いてある。さらに、彼らが曲作りをしたといわれるスタジオや、メイクや着替えで使った楽屋、マネージャーのオフィスなどのバックステージも再現されており、当時の様子を垣間見ることができる。
このミュージアムの面白さは、展示物を見るだけでなく、インタラクティブに体験できるところ。ヴァーチャルなステージで、ABBAのメンバーとして一緒に歌ったり、ディスコホールでは、ABBAのヒット曲に合わせてダンスも楽しむことができる。また、ABBAグループをバックに、記念撮影ができるスポットもいくつかある。訪れた人が誰でも楽しめるよう、バリエーションに溢れたアトラクションを備えており、訪問者の多くは期待以上だと絶賛している。
『Arrival』という曲のプロモーション用に使った実物のヘリコプター。コックピットに座って記念撮影もできる。
ABBAのコーナー以外では、スウェーデンの音楽協会が手がけたホールがあり、ここでは、1920年代から活躍したポップ・ミュージシャン達の様子が伺える。有名なアーティストとしてABBAを筆頭に、 ロクセット、Robyn、Swedish House Mafiaなどは海外でも人気が高い。そのほか、2階にはホテルやレストランなども完備している。
『ABBA・ザ・ミュージアム』のキュレーターは、ABBAのスタイリストを長年務めたHalling氏、彼女はこれまでもヨーロッパ内で開催されてきた『ABBA World』という展示会の責任者を務めてきた。現在も個人的にABBAのメンバーとは付き合いもあり、彼らを良く知っている人物の一人である。
経営側は国内、海外から、年間217, 000人の観光客を見込んでいる。このミュージアムがきっかけとなり、スウェーデンの音楽界がさらに注目されることは間違いなさそう。
ABBA The Museum
住所:Djurgårdsvägen 68, Stockholm, Sweden
ホームページ:www.abbathemuseum.com/en/(英語)
Email :info@abbathemuseum.com
Tel:+46 8 12 13 28 60
開館時間:10:00-20:00
入場料:大人195kr(約3000円)、8歳以下の子供 50kr(約800円)