ロンドン・オリンピックやエド・シーランのコンサートなどのイベントのために精巧なセットを制作している、成長中のノース・ヨークシャーの企業が、施設拡張の計画を立てている。
*エド・シーランが自身の『Mathematicsツアー』をサンダーランドのスタジアム・オブ・ライトにて開催 写真:ウィキペディアのDigital Elysiumより。
Stage One Creative Services(ステージ・ワン・クリエイティブ・サービス)は、ヨーク西部のトックウィズ近郊にあるミンスター・ハグ・ビジネスパークの拠点を拡張したいと考えている。
この企業は134人を雇用しており、世界中の音楽コンサート向けに大規模なセットを制作している。これまでにユーロビジョン・ソング・コンテストやBBCラジオ1のビッグ・ウィークエンドなどのイベントにも関わってきた。
また、エド・シーランの「Mathematicsツアー」のためのセットを提供し、ロンドンにあるABBAアリーナ(ABBA Voyageの会場)の正面部分も設計・建設した。
この会社は、世界的な式典やテレビ番組のセット制作に加え、ランドマークとなる建築物やアート作品の製作も行っている。
ここ数年、特に中東でのビジネスが拡大しているという。
会社の代理人は、ノース・ヨークシャー州議会に対し、既存施設の拡張に関する計画を提出した。
同社は現在、近くのマートン・ビジネスパークにも拠点を持ち、そこで3つの航空機格納庫を利用してセットの制作を行なっている。
*Stage One Creative Services本社拡張のコンセプト図 画像:計画書類より。
提出された支援文書によると、2つの拠点間の建物および敷地内スペースは、現在の業務規模には不十分であり、将来の拡張にも対応できない状態だという。
文書には次のように記されている:
「さらに、現在のスペースは電子工学および精密工学の設計・製造に適した環境を提供していません。
この種のエンジニアリングには無塵環境が必要ですが、木工や溶接作業も行われる格納庫内では、それを維持することが困難です。
というのも、使用されるさまざまな機械が大量のほこりや金属の微細な破片を発生させるからです」。
計画によれば、Stage Oneは2つの拠点の運用を再編成し、マートン・ビジネスパークには製造、設計、物流部門を置き、ミンスター・ハグには電子工学と自動化部門を配置する予定。
さらに、ミンスター・ハグでは研究開発(R&D)や管理業務も行なうという。
文書にはこう続いている:
「2つの拠点を再編成することで、スキルやサービスのさらなる拡大が可能となり、それによって新たな人材の雇用も実現されます。
Stage Oneがこの専門分野における世界的リーディングカンパニーとしての地位を維持するためには、さらなる床面積が事業の将来にとって不可欠なのです」。
同社は、ミンスター・ハグの既存ユニットを東側に拡張し、さらに4棟の小型・平屋建ての独立した建物の建設を計画している。
Global company that works with Ed Sheeran and ABBA looks to expand near York